AOS Tokyo  - APOSTLESHIP OF THE SEA TOKYO



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こんにちは。
春先の温かい日が続くかと思えば、突然冬のような寒い風に見舞われる中、皆さん如何お過ごしでしょうか?
花粉症も相まって、この時期はいろいろ体調を崩しがちな方もいらっしゃるのではないでしょうか。

東京港での活動近況でも、病気や具合の悪い船員達にしばしば出会いました。
出港するときには自覚症状のない場合でも長くを洋上で過ごすときに発病したりと港に入って病院へ搬送されるケースがあります。

今日出会った船員は腎臓の具合が悪く契約の途中ですが下船し、すぐ帰国の途に就かれました。
ほかにも航海中に心臓発作を起こされた船員がいました。東京港に寄港した時に船関係の医療スタッフが来て近くの病院に搬送されたようです。
その後処置が的確だったので、自国に無事に戻れて入院できたようです。

また休暇中に健康診断をしたら、血栓で99%血管を締めてしまっていて、すぐに入院して血管バイパスの手術をした方もいらしたそうです。
この方は順調に快復し、もう乗船し船長として働いています。

そんな活動の中での話ですが
おくすりについての会話がありました。
国が違うと薬の名前はもちろん薬価や品質についても差異があるらしいです。
長い航海中、自分に合った薬を買いたくても高くて買えないという場合もあるそうです。
病気の話・怪我の話題になると船員達からの、医療と保険の不安感を感じます。

船員福祉の専門の方にお聞きしましたが、船員の保険は国によって制度がバラバラで複雑なようです。
外国の船員に対する医療には国際条約が存在しています。
その中では医療費は雇用者が全額負担、つまり船主や事業者が医療費を賄うという決まりがあるようです。
が、同時に雇用者がどのような保険を利用するかは自由なので、その約款のなかで医療の適応範囲と負担割合が決まるようです。
つまり病院にかかって高額な医療費を請求されないか?そもそも医療を受けられるのか?という不安が存在しています。

また、医療負担を軽減させる目的で病院へ掛らせるのをためらう船会社も存在します。
AOSの活動の中で、病院に行かせてもらえないとの苦情も多くあります。
船員の健康福祉からすると、あってはならない事ですがそういう事象は絶えません。
船の船籍と船会社の国籍が違ったり、船員契約が複雑だったりとなかなか難しい問題なのですが
積極的に医者に掛りたいと主張するようにアドバイスしたり、なかなか解決しない場合は組合の応援を得たりとサポートしています。

船員を取り巻く社会保障や制度が拡充されていっているといっても、中々実用部分では要領を得ないことがあるようです。

そういう環境の中、どの船でも病気になった人に関しては船内のあちこちで気遣いが感じられます。
船はチームワークです。
怪我や病気に罹った同僚がいたら、自分のことのように心配します。
お互いをカバーし合う細やかな心遣いが見受けられます。
シーフェアラーシップという船員の心得が生きています。

我々AOS東京も専門家や団体の方を交えて、安心して東京港で仕事ができるように細やかなケアを目指したいと思います。




さて、少し硬い話題だったので後半は船員の横顔に触れたいと思います。
冷凍のサンマをロシアに運搬している船です。
日本からサンマを輸出しているんですね。輸入ばかりかと思っていると驚きます。
逆に東京港へはロシアやアラスカからサケやマグロを運んできます。
寒の戻りで寒い日だったのですが、ロシア人にとっては暖かくて丁度良い気候のようです。
「春みたい」と、この軽装でした。

このロシア船には女性の料理長が乗船していました。
お休みしていたのに出て来て下さいました。
優しい雰囲気の方で、まさに船のお母さんといった感じです。

別の船です。
フィリピンから来た船を訪ねました。
この写真は船長さんが振舞って下さったキャッサバとココナッツ、チーズのお菓子です。
キャッサバというとあまり馴染みがない感じがしますがタピオカの原料です。
あれ?タピオカって黒いよね?という疑問を持たれたかと思いますが、カラメルを混ぜて黒くしているのでこうやってお菓子にするときは白いままだそうです。
ココナッツの風味ともちもちした食感で独特な甘みのある美味しさでした。
フィリピンのご当地スイーツといった感じのお菓子をいただきながら、昨今の船の事情をいろいろと傾聴させていただきました。

船といういろいろな物資を運んでくれる場所で働く船員。
その内情を傾聴を通じて把握してみると、彼らの朗らかさの反面いろいろな厳しい現実を知り、今後の活動で何をすべきなのか何を求められるのかを改めて考えさせられました。

もし、AOSの活動に興味を持たれましたら、ボランティアや寄付をしてみませんか?
船を訪ねてみたいという気軽な気持ちで参加してみると面白い体験ができます。
どの船も快く迎えてくれますし、AOSスタッフがサポートしますので安心して参加できます。

まずは、こちらをご一読ください ボランティア募集

 

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